あの日から12年

あの日決断していなければ、自分は美容師にはなっていません。

 

 

高校3年の9月1日。

 

 

部活を引退した僕は、それまでほとんど考えていなかったこれからの進路について考えていました。

 

 

『どこかの大学に入ってまた剣道を続けるんだろうな』

 

 

ざっくりでした。自分が将来こうなりたいという目標も無く、今までずっと剣道を続けていたのだからこれからも続けるのだと。そう思っていました。

 

 

しかし、大学の数は山ほどある。どこに願書を出していいのかわからない。

 

 

今までの勉学の成績を指標にして大学を選んでみたり、指定校ですんなり入れるところはないかと資料を眺めてみたり、スポーツ推薦でいけそうな大学はないか部活の顧問の先生に相談したりしましたが、行き着いた問題は結局自分は何がしたいのか?どうなりたいのか?というところ。

 

 

小学校1年からやっている剣道。今までの人生はずっとそれを続けているという自信もある反面、もし剣道を自分から取ったら何も残らないのではないかという不安もありました。勉強もそれほどできる訳ではないし、剣道でも際立った成績を残している訳ではない。全て中途半端なんじゃないか。

 

 

自分を否定し、負のループに陥りました。

 

 

夏休みの間は予備校の夏期講習に通い、ほぼほぼ縁のない小論文なるものに挑戦する事に。国立の大学で小論文だけで受験できる学部があったからです。

 

 

夏期講習中に5枚の小論文を提出しましたが、結果は全てE判定。

 

 

終わったな。私立の大学に行こう。

 

 

片っぱしから自分の学力で入れそうな私立大学の資料を眺めていると、ある事に気付きました。
 

 

学費がめちゃくちゃ高い。

 

 

1年間で安くても120万。4年で480万。一人暮らしの費用など生活費を含めたら1000万以上になるといる試算をしている資料もある。

 

 

目標が明確でない自分にとって、果たして1000万の投資をするだけの費用対効果があるのだろうか?

 

 

よくよく考えた結果、その時の自分の答えは『無い』になりました。今考えると判断が安直だった事は否めませんが、間違っては無かったと思います。

 

 

夏休みはあっという間に過ぎ、ついに明日から学校が始まる8月31日に。

 

 

夏休み中には進路を決めておきたかった自分は、その晩眠れず進路関係の資料を読みあさりました。試験前の勉強でもないのに朝方4時まで机に向かったのは初めてだったかもしれません。

 

 

・自分は何がしたいのか。

・自分はどんな人生を送りたいのか。

・剣道は続けるのか。

・私立に入った場合、家の経済は大丈夫なのか。奨学金を借りるのか。

・浪人して上の大学を狙うのか。

・全く違う進路を選ぶか。

 

 

完全に煮詰まっていました。

 

 

その時に全く違う事を思いつきます。

 

 

『美容師』

 

 

自分の母親は今でも現役の美容師です。自分が高校1年の時に今まで貯めた貯金を全部崩してお店を出した経緯があります。

 

 

そのお店が無かったら当時の家の経済は成り立っていなかっただろうなとふと思った時に、美容師っていい仕事なんじゃないかと急に思うように、、、

 

 

たぶん30分くらい考えた末、決めました。

 

 

美容師なろうと。

 

 

中学高校と6年間坊主頭を貫いてきた自分は美容院に行った事も無いし、自分の髪の毛にワックスすら付けた事もありません。

 

 

それでもなぜか湧き上がる美容師なりたいという想い。

 

 

時刻は午前4時過ぎ。朝方、起きてきた親に言った言葉は、

 

 

『俺、美容師になる』

 

 

その後、顧問の先生や周りの大人から大反対されましたが、なんとか美容学校に入学する事ができ、今はこうして美容師をやっています。

 

 

その時に反対してくれた方々は本当に自分の将来を親身になって考えて反対をしてくれたと思います。その方々や親に恩返しするためにも自分はもっと成長しなければと12年経った今でも思っています。

 

 

自分にとって9月1日は美容師なると決めた日であり、節目です。

 

 

長々と書きましたがこれは自分のために書いた意味が大きい。

 

 

初心を忘れないために。

 

 

思ったような成長曲線とは違う現実もある。自分のキャパや自分の足りないところを認めた上で、改善点を明確にして、今の自分ができる事を精一杯やろう。

 

 

そして来てくださるお客様へ。

 

 

皆様から応援してもらえるような人間になれるようにさらに精進していきます。

 

 

ご期待ください!

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です